明治11年の時刻表
明治11年発行の『大日本道中記』を入手しました。入手先は例によってネットオークションです。(^_^) ご覧のように大変にハンディな本で、横綴じの和装本です。
内容は旅行案内です。旅に持って行けるように、こんなに小さいのでしょう。
この本の中に大坂・京都間の鉄道時刻表が載っていました。
大坂・京都間は1時間23分ですね。今どのくらいかかるのか、現在の時刻表を見ると、ざっと見たところでは、各停で45分、快速33分、新快速28分といったところでした。さすがにかなり速くなっています。
この本には神戸・大坂間の時刻表も載っていました。
神戸・大坂間は1時間8分です。これも今の時刻表を見ると、各停38分、快速32分、新快速26分といったところでしょうか。こちらも速くなっていますが、大阪・京都間にはやや及びません。
巻末の刊記です。ここにあるように明治11年の刊行です。
日本に初めて鉄道が開通したのは明治5年の新橋・横浜間でしたよね。短期間のうちにすごい勢いで鉄路は延びていったのですね。
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またまた面白いものを見つけましたね。
紹介いただいた何処から何処までもが興味深い限りです。
そうそう・・・そういえば、この手のコレクションは、天理参考館にたくさんあったような・・・
けれども、明治11年なんてころのはなかったような気が・・・・しかしまあ大変なペースですよね。
それを支える力が当時の社会にはあったということでしょうね・・・いろんな意味で・・・
投稿: 三友亭主人 | 2014年4月 8日 (火) 23時15分
本当に珍しいものを手に入れられましたね。
確かに、鉄道普及のスピードには目を見張る思いがします。
大阪~京都は、今のJRで約四三キロくらいのようです。となると、時速三〇キロチョイ(で計算は合っているでしょうか。 笑)ぐらいではないかと思うのですが。
10年ちょっと前まで江戸時代だったことを考えると、かなり速いような気がしますね。当時の人々にとって文明の利器の最先端だったからこその、普及の早さなのでしょう。
投稿: 朝倉山のオニ | 2014年4月 8日 (火) 23時35分
三友亭主人さん
コメントをありがとうございます。興味を持って頂き、嬉しく存じます。全くネットオークションはワンダーランドです。(^_^)
天理参考館にはこういった類のものも展示してあるのですか。もっと古いものしかないような先入観がありました。今度行ってみたいです。この春休みに飛鳥・奈良を訪れたいという希望ははかなく消えました。春休みは年度替わりなので、なかなか休めませんね。(^_^;
当時は、西欧諸国に追いつけ追い越せの時代だったのでしょうね。この6月に世界遺産に認定されるかもしれない富岡製糸場もその流れの中で生まれた1つですね。
投稿: 玉村の源さん | 2014年4月 9日 (水) 00時26分
朝倉山のオニさん
コメントをありがとうございます。ネットオークションに何か珍しいものが出ていないか、探すのも日課の1つになってしまいました。ちゃんと仕事もせねば。(^_^;
あ、時速30kmになりますか。馬に乗ることもあったにせよ、旅の手段は徒歩が中心でしょうから、当時としてはこれは夢のような乗り物でしょうね。速いし、疲れないし。(^_^)
汽車は架線がいらないというのも普及には大きなプラスでしょうね。それでも線路を敷くのはやはり大変だったと思いますけど。
汽車を見たり、汽車に乗ったりして、文明開化ということを実感したことでしょうね。
投稿: 玉村の源さん | 2014年4月 9日 (水) 00時34分
関心のある時代のものなので、思わず見入ってしまいました!
国会図書館では「特」の請求記号が付いた本ですね。
今の目次に相当するところに「目標」と書いてありますね。
「めじるし」なのか「もくひょう」なのか、読み方はわかりませんが、
珍しい用法ですね。普通、辞書をひいても「目標」の語義に
「目次の役割」とは書かれていないと思います。
「賃金」の使い方もおもしろいですね。今だと「料金」「運賃」と
書くところでしょうか。
時刻表の上部の「上り車」もおもしろい使い方ですね。
「のぼりぐるま(くるま?)」と言ったのでしょうか。
いろいろ考えてしまいました。
投稿: 源さんの後輩 | 2014年4月 9日 (水) 01時33分
源さんの後輩さん
コメントをありがとうございます。レス遅くなって済みません。
ご専門ならではの観点ですね。当時のナマの資料として、言語面からも貴重ですね。
国会図書館で「特」の記号が付いているということは、貴重書ということでしょうか。それとも、単なる「特殊な本」ということか。(^_^;
記事のアップ後、時を経ずにお三方が関心を示してくださったので、HPの方にでももっと多くのページを掲載しようかとも思ったのですが、国会図書館の近代デジタルライブラリーに登録されていました。
そちらに載っていたのは明治15年の版でしたが。
よく売れて版を重ねたのでしょうかね。時刻表が改訂されれば、それを反映した新版を出さなくてはならないということもありますね。
投稿: 玉村の源さん | 2014年4月 9日 (水) 11時46分
国会図書館では『帝国大日本道中記 一心真成 銅版改正』(明治11年)
(請求記号特58-635)で登録されているようです。
請求記号「特」は帝国図書館から引き継いだ乙部図書(特凾の8~72番(明治))を
指すそうですが(http://www.ndl.go.jp/jp/library/news/1187925_1484.html)、
国会図書館の本は近代デジタルライブラリーで拝見すると
「目標」の丁に東京図書館(帝国図書館の前身)らしき蔵書印があり、
表紙には「育会書籍館」の文字が見えますので、東京図書館からどこかの
教育会書籍館に貸し出されていたか逆に蔵書を引き継いだものではないかと思います。
源さんが入手なさったような、部数は沢山出たかもしれないけれど実用で一般に
流通していたものは、意外と残っていないように思います。明治前半は特に少ないです。
本自体が古いということもありますが、表紙の角の様子から元の持ち主が使っていた
様子がしのばれるように思います。
投稿: 源さんの後輩 | 2014年4月10日 (木) 14時55分
源さんの後輩さん
コメントをありがとうございます。
昨日・今日、1年生の研修旅行の引率だったため、レス遅くなりました。
ご教示ありがとうございます。「特」の記号はそういう意味でしたか。国会図書館の蔵書には帝国図書館の蔵書を引き継いだものがかなりあるようですね。
なるほど。この手の本は消耗品に近いものだったのかもしれませんね。列車ダイヤが変われば使えなくなってしまいますものね。
私の落札した本は確かに使用感が高いです。貴重な資料ということで、手に取る前には手を洗いますが、見終わって片づけた後も、別の意味で手を洗います。(^_^;
投稿: 玉村の源さん | 2014年4月11日 (金) 16時52分