座繰り
昨日、「群馬のことばと文化」の第9回、狩野寿作先生の講義の様子をアップしました。講義の折に、繭から糸を採る座繰りの実演をしてくださいましたので、その写真も載せました。
そうしましたら、ブログを見てくださった方から、座繰りの写真をもっと見たいというリクエストを頂きました。早速の反応、ありがたいことです。♪
座繰りの様子は私も大いに興味を惹かれて、何枚か写真を撮っていましたので、ご披露します。
こんな感じです。
ボウルの中には50度くらいのお湯が入っていて、そこに繭が30数個入っています。その繭1つ1つから1本ずつ糸を取り出して、それを1本にまとめて巻き取って行きます。繭の糸には接着剤のような成分が含まれているので、お湯に通してから1本にまとめると、くっつき合って本当に一体化してしまうそうです。
1つの繭から採れる糸は1kmにもなるそうです。
繭を小さな刷毛のようなものでこすると、糸の端を取り出すことができ、それを「糸口」というそうです。「おお!」でした。(^_^)
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30個の繭から一本の糸が出来るのですか!その様子、ナマで見てみたいです。
以下、「座繰り」よりも前の段階の話でございます。
昔、蚕を飼った経験のある母の話によりますと、お蚕様は三回脱皮するとのことでした。
最初、鳥の羽でそっと籠に広げられた蚕は、桑の葉を食べてグングン成長していきますが、
脱皮の時期に合わせて三回眠るのだそうです。冬眠状態というか、動かない(食べない)時間があるそうです。
成長段階に合わせて、エサの桑の葉は下記のようにしていたそうです。
①葉を細かく刻んであげる
②葉をそのままあげる
③枝ごとあげる(葉がついた状態の枝)
温度管理が大事なようで、いつも室内が同じ温度を保っているようにしていたそうです。
(当時は練炭…?)
それから、蛹になる直前には体が透明になってくるのだそうで、
その時期を見極めるのに、陽に透かして見たりしていたと言っていました。
蛹(繭)になったら、機械で真綿(繭のまわりのホワホワしたもの)を取り除くのだそうです。
そうして形の整った綺麗な繭は、生糸業者さんが買い取りに来るのですって。
(※量り売りだそうです。)
取り除いて残った「真綿」は、布団に使ったのだそうですよ。
布団綿のところに薄く引いておくと、暖かいし動かなくて良いのだとか。
そんな感じで、年に3クールくらい養蚕をしていたようです。
なかなか手間がかかりますが、
短期間でお金になる養蚕は、農家にとって貴重な収入源だったようです。
ところで、狩野先生は手(指)が綺麗ですね~!
投稿: のりすけ | 2013年12月11日 (水) 14時32分
北川先生
先日の学会、シンポジウムでは、お世話になりました。
このような場を借りてのお礼、かえって失礼かと存じますが、
来てくださったこと、ほんとうにうれしく思いました。
ところで昨日、シンポジウムの発表原稿を出版社に提出したのですが、
まさに同日の夕方に、先生のご論が掲載された、学会誌の最新号が届きました。
播磨の木簡について示されたご考察が、拙論にかかわり、たいへん勉強になりました。
校正の段階でできるかぎりの修正をほどこし、
先生のご論を勉強いたしました旨、示すように努力いたします。
今回はこのようなタイミングでご論が届きまして、
また字数の問題もありますので、じゅうぶんな引用ができないところが残るかもしれませんが、
いつかもし、単著など出すようなことが、万一かないました折には、
きっと、より適切な引用をいたしますので、
このたびはどうか、ご寛恕くださいますよう、お願い申し上げます。
投稿: かぐや姫 | 2013年12月11日 (水) 16時44分
のりすけさん
お母様、昔、養蚕をなさっていたのですね。貴重なお話しをありがとうございます。
富岡製糸場や、その他、関連施設をまとめて世界遺産に、という方向で動いていますが、養蚕自体は随分廃れてしまいましたね。
私が今の職場に来た昭和60年の頃は、近所に桑畑がたくさんありましたけど、今はもうほとんど見当たりません。
狩野先生のお話では、蚕のエサは、今は人工飼料も使うそうです。原材料にはやはり桑が含まれているそうですが。
人工飼料には農薬や病害虫の心配がないという大きな利点はあるのですが、桑自体よりも値段が高いということで、まだ弱い幼い蚕には人工飼料を与え、大きくなると(2回、3回脱皮を重ねたものなど)桑の葉に切り替えるとのことでした。
養蚕の方法も、世に連れですね。
狩野先生の手、本当にきれいですよね。私もそう感じました。あと、糸を操作するときの手さばき、指さばきが、本当に熟練の技、といった感じでした。
投稿: 玉村の源さん | 2013年12月11日 (水) 16時52分
かぐや姫さん
かぐや姫さんのまほろば(ここは「まほろぐ」ですが)への登場、何年ぶりでしょうか。再登場、ありがとうございます。
先日は、大役、お疲れ様でした。良いご発表だったと存じます。説得力があったし、分かりやすかったです。カラーは見やすいですよね。テレビのお仕事を通して、いかにして分かりやすく伝えるかという感覚を身に付けられたのではないかと想像しました。
ご発表の一部、5月の私の講演がヒントになったことも嬉しいことでした。
早速論文をお読み頂き、ありがとうございます。播磨国風土記の地名表記と木簡の地名表記、リンクしているといえそうですよね。今後、さらに新たな木簡の発見があるでしょうから、今後にも期待がもてますね。
御研究のさらなる発展を祈り上げます。
まほろぐも見てくださっていらしたこと、嬉しく存じます。
よかったら、またお書きください。まほろばとは違って、私の記事にコメントをする形でしか書いて頂けないのが申し訳ないことですが。
ご丁寧なご挨拶、ありがとうございました。
投稿: 玉村の源さん | 2013年12月11日 (水) 17時18分